世界大会選出ルール

World Finals のワイルドカードが発表された模様です。
どうやら GNC も選出されたようなので、これはいよいよ負けていられませんね。
彼らは選ばれるかどうかを相当心配していたようですが、
結果をみるに結構余裕はあったみたいです。


世界大会の選出ルールは結構あいまいで、
具体的に記述してあるページも無いので、
私も、一位なら無条件で通過、二位でも大体通過、程度に思っていたのですが、
このたびもうちょっと詳しいところを知るところとなったので、
来年以降世界大会を狙う人のおそらく役に立つと考え、ここに記述しておきます。


・まず、地区ごとにスロットと言うものが割り当てられる


これは地区の勢力を元に全体の選出数から計算されます。
今年はアジア地区に割り当てられたスロットは26でした。
ちなみに、スロット数と同じだけそこから世界大会にチームが選出されます。


・次に、それが各大会に配分される


これも大会の規模に大体比例して行われます。
200チームほどが参加した東京大会は1.8スロット、
1000チーム以上が参加したHangZhouはじつに6.7スロットも割り当てらていれます。
日本チームにとっての穴場と思われるマニラは参加チームが少ないために
最小の1.0スロットしか割り当てられていません。


・大会の結果と割り当てスロット数を元にチームを選出する


各サイトごとに上位チームから順に選出していきます。
チームにはそれぞれスロット数が割り当てられ、
その合計がサイトに割り当てられたスロット数を大体越えるまでチームが選出されます。
チームに割り当てられるスロットですが、
選出候補に挙げられた同一大学の(のべ)チーム数、の逆数、になります。
たとえば、今年の東京大学ですと、
マニラで二位のGNC、東京で四位のGNC、東京で五位のIHIののべ三チームがあるので、
東大チームに割り当てられるスロットは1チームあたり0.3です。
京大はうちのチームがのべ一回だけ候補になっているので、1.0です。
超強豪校である上海交通大学はわずか0.12スロットとなっています。


このようにスロットを決めることにより、
スロット数の合計と選出チーム数が一致するのが分かると思います。
(同一大学からは1チームしか選出されないため)
また、強豪校がひしめいているサイトは、上位のスロット占有率が下がるので、
実はかなり下位のほうまでチャンスがめぐってきます。
たとえば、今年の東京大会を例に取ると、
トップの上海交通大学が0.12スロット、
二位の京都大学が1.0スロット、
三位の復旦大学が0.25スロット、
四位の東京大学が0.3スロット、
五位の東京大学が0.3スロット、
六位の国立台湾大学が0.5スロット、
合計2.47スロットと言うことになっています。
実に六位まで世界大会に選出されているのです。
(ただし、上海交通大学は他サイトから選出、
復旦大学は他チームが選出、東京大学は他サイトから選出&他チームが選出、
なので、実質東京サイトから選ばれたのは京都大学と国立台湾大学だけ)
これを見ると、なんかすごくいけそうな気がしてきませんか?


東京サイトは上記のように2.47スロット使われていますが、
割り当ては1.8スロットでした。
かなりオーバーしていますが、この理由は中国にあります。
アジア地区大会では中国の勢力が強くなりすぎて、
中国の三大会の割り当てスロットは13.7スロットにも至ります。
単純に考えると、中国チームが14チーム以上も選出されると言うことになるのですが
(中国の大会はまずほかの国に割り込まれないし…)
それはあんまりにも多すぎると言うことで、
合計8+スロットしか使わないことにしたようです。
ということで、余ったスロットが他のすべてのサイトに0.5ほど上乗せされているのです。
中国があまりにも壮絶なつぶしあいをしてくれているおかげで、
他の国にかなりおこぼれが回ってきている、と言うような状況でしょうか。
実際に、HangZhouは6.7中3.43スロットしか使っていませんし、
中国全体でもかなりあまっています。
(それでもHangZhouは上位10チームまで選出されていますが…)


・分かること


以上からまず分かることは、強豪校はスロット占有率が低いので、
日本の大会に攻め込まれても痛くも痒くもないということ。
上海交通大学が来たらむしろありがたいのです。
あと、海外派遣される場合ですが、
スロット割り当ても考慮した方がいいかもしれません。
たとえば、マニラは日本チームに人気がありますが、
スロットが1.0しかないので、注意です。
(とはいっても、今年のマニラ2.3も使っていますが…)
マニラで1,2位をとるか、HangZhouで10位をとるかなのです。
まぁ、それでもマニラの方が簡単だとは思いますが。
ちゃんとスロット使ってもらえませんし。
とりあえず、1000チームも出ている大会は必ずしも上位を
とらなければならないと言うことは無いようです。


スロット数をどれぐらい超過して取ってもらえるかですが、
これはアジアディレクターの裁量に依存していると思われます。
典型的には、開催国の最上位までは取ってもらえることが
多いように思われます。将来的にもっと中国の勢力が大きくなっても、
日本から1チームも出せなくなると言うことは
よほどのことが無い限り無いと思われます。


・そういうわけで

来年以降も出られる人は頑張ってください。
今年を見るに、日本から三チームも有り得ない話ではないような気がするので、
来年は是非とも。